モーニングが入っていた店
遠い昔の話。こんな記憶が蘇ったのはクランキーセレブレーションで、コンテストの青7BGMが流れてしまったから…。コンテストの曲があるとか知らないから、意表を突かれて泣きそうになってしまった。モーニングの思い出。あれはもう20年も前か…。
当時、パチスロコーナーはパチンコのおまけ、みたいな存在だった。私が行っていた店の機種はニューパル、タコスロ、コンテスト、コンドル、レッツ、キングガルフ、なんかが置いてあった。あとは忘れてしまった。パピードッグなんかもあったかな?それは少しあとの時代かもしれない。
朝は本物の軍艦マーチでレバーオンだ。ジャンジャンバリバリとか、マイクで言ってくれる店員もいる。
高校生だった私は周りの友達があまりよろしくなくて、パチスロを覚えてしまった。連んでよくその店に行っていた。今だとすぐに追い出されるだろうが。
その中の一人がモーニングがあることを発見した。ここでいうモーニングとは、裏物のリセットモーニングのことではなく、朝一からBIGフラグが立っている状態を店側が仕込んでいること。
朝一は全台電源を落とされており、1000円分のメダルを買って、買ったことをアピールしてから、店員に電源を入れてもらう仕組み。そうしないと告知ランプでわかってしまう台があるから。
高校の休み期間中、毎日その地元の7枚交換の店に朝から行っていた。狙いは適当だ。各機種に最低1台はモーニングが入っている。15台くらいあるタコスロには3台モーニングが入ってたが、タコスロは最後まで残っていた。たまに2台しか入っていないことがあり、その場合、効率が悪くなるからだった。また、モーニングが取れなければ、他の台のモーニングを探していた。
台移動はできないし、交換は10時半まではできない。しかもモーニングを引いても設定が悪いから伸びないという悪条件。ほとんど10時半までに飲まれて負ける。その台以外も全然出ない。出ても7枚交換だから5000円にしかならない。つまり最悪のぼったくり店だった。
この頃の私は全然周りの店の状況なんて知ってるわけはなくて、その店しか知らないので、その店に休み期間中毎日行っていた。親にはパチスロしてくると宣言してから朝から行っていた。
モーニングは、本来はサンドからメダルを買って、店員を呼んで電源を入れてもらわなければならないのだが、慣れてきた私は、次のような小技を覚えた。
①他人が打ち出して、他人の台にモーニングが入っていた場合、自分の台はモーニングではないため、メダルを買わずに別の機種へ移動する。
②自分の台がモーニングではなかった場合、打たずにメダル隠して台移動して、またメダルを買ったように見せる。
しかし、ある日、店長ぽいひとが、本当に買ったか聞いてきた。私は買ったと言ったが、怒りながら、今からこのサンド開けるから千円入ってなかったらどうする?みたいなことを言われて買うしかなかった。あれは怖かった。
それ以来、店長みたいな人が怖くなって、行きたくなくなってしまった。今となれば、よくそんなことができたなと思う。小技も、ほどほどにすべきである。
おわり